製品保守

非常用自家発電装置を緊急対応できる状態に維持

非常用発電機の役割と現状

消防法によって、消防用設備を備える延べ床面積1000平方メートル以上の不特定多数が出入りする病院や商業施設、オフィスビルなどには、非常用発電機を設置することが義務付けられています。
この非常用発電機は、地震や火災の発生時には40秒以内に電圧を確立できるように常時スタンバイされ、火災報知器、スプリンクラー、誘導灯、非常用エレベーターなどに電力を供給します。

ところが、一般社団法人日本内燃力発電設備協会調べによると、2011年に発生した東日本大震災では、整備不良で作動しなかった発電機が全体の41%、途中で異常停止した発電機が27%もあり、このことが被害を拡大させる要因の一つにもなったと言われています。

東日本大震災における
非常用発電機の稼働状況

東日本大震災における非常用発電機の稼働状況グラフ

保守、点検の重要性

非常用発電機は、緊急時に確実に機能するということが求められますが、通常時は動かさないため、定期的な点検や整備により、いざというときに「動く」状態を維持することがとても重要になります。

特に非常用発電機の大半を占めるディーゼル発電機では、長時間運転しないことにより、

  • 潤滑油切れによるシリンダー内の異常摩擦
  • カーボン付着による排気系統の障害
  • 軸受けの損傷・焼き付け

などの障害が発生するリスクがありますので、定期的に試運転及び点検を行い、故障原因のもととなる現象を見つけ、適切な整備を行い、緊急運転時の障害を未然に防ぐことが大切です。

また、一年に一度の総合点検の運転性能確認方法は、「負荷運転」のみでしたが、これに代えて行うことが出来る点検方法として「内部監察等」が追加されました。内部監察とは、エンジン分解(簡易オーバーホール)による性能確認=状態の観察です。また、運転性能の維持に係る「予防的な保全策」が講じられている場合には、「負荷運転または内部監察等」による運転性能確認実施間隔を最長6年まで延長することが可能となりました。
潤滑油、冷却水(クーラント)、潤滑油・燃料フィルタ、ファンベルトなどの点検・交換=定期メンテナンスです。